2005年05月14日

<着床前診断>夫婦11組、流産予防で年内に出産予定

 神戸市灘区の大谷産婦人科(大谷徹郎院長)で、体外受精卵を子宮に戻す前に病気の有無を判定する着床前診断を受けた夫婦11組が年内に出産予定であることが分かった。流産予防が目的で、うち5組は6月から7月にかけて出産予定という。大谷院長が14日、東京都内で開かれた日本法社会学会で報告した。
 大谷院長によると、11組はいずれも夫婦や胎児の染色体異常によって何度も流産を繰り返す「習慣性流産」などの患者。昨年9月以降、夫婦27組に同診断を33回実施し、418個の受精卵のうち正常な88個を子宮に戻した。このうち12組が妊娠、1組は流産したが、残りは順調という。
 着床前診断の実施について、日本産科婦人科学会(日産婦)は、重い遺伝病の有無を診断する目的に限って、個別審査で承認すると定めている。大谷院長は日産婦に届け出せず、男女産み分けなどの目的で昨年2月までに夫婦3組に同診断を実施。日産婦から除名処分を受けたが、その後も続けていた。
 日産婦は04年7月、慶応大が申請したデュシェンヌ型筋ジストロフィーの子供が生まれる可能性のある夫婦に対する着床前診断を初めて認めたが、習慣性流産については「重い遺伝病に当たらない」として実施を認めていない。大谷院長は「度重なる流産に苦しむ夫婦がいるのに、必要な医療を学会が制限するのはおかしい」と話している。
Posted by Naoko at 19:27 | EDIT | コメント (0) | トラックバック (0)| 気になるニュース
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