2004年02月28日

【生活リズム】1、2歳園児 寝不足深刻 背景に延長保育、夜型生活


 一、二歳の保育園児の四割弱が、夜寝るのは午後十時以降で、六割強は一日の夜の睡眠が九時間以下であることが、福岡市保育士会(真野絹代会長)の調査で分かった。幼児に必要な睡眠は十三―十四時間とされており、保育園での昼寝(一―二時間)を合わせても多くは睡眠不足。同保育士会は「親が夜まで働き、迎えに来る時間が遅くなっているのが主な原因。子育てについて企業や社会の配慮が必要だ」と指摘している。

 調査は、午前中にぼんやりしている園児が目立つことなどから昨年一月、同市内の百五十七園に通う一、二歳児の保護者を対象にアンケートを実施。二千八百六十一人の園児のデータを得た。

 その結果によると、園児らの就寝時刻は、最も早い時間帯の午後八時から九時の間が10・3%。最も多いのが九時半から十時の間で26・2%。午後十時までに寝る園児は62・0%だった。

 これに対し、十時から十時半の間は19・8%、十時半から十一時の間が11・8%。最も遅い時間帯の十一時以降も5・3%おり、午後十時以降に就寝する園児は36・9%に上った。

 また、睡眠時間(昼寝は除く)を尋ねたところ、十一時間が3・0%。十時間31・9%、九時間47・3%、八時間14・7%で、八時間未満も2・0%いた。昼寝の時間を加味しても睡眠不足が懸念される九時間以下の園児は計64・0%を占めた。

 同市によると、保育園が子どもを預かる時間は原則として午前七時半―午後六時までだが、国は保護者のニーズを受け一九八一年度に延長保育制度をスタート。同市でも九九年度から実施園が急速に増え、今では大半の園が一―四時間延長している。仕事を持つ親らには便利になった半面、延長保育制度が園児の就寝時間を遅らせている側面も指摘されている。

 真野会長は「迎えに来る時間が遅いほかに、家庭で夜遅くまでテレビを見るなど、大人の夜型生活が園児の就寝・睡眠時間に影響を及ぼしている」と分析。「五歳ぐらいまでの幼児を育児中の従業者については、雇用側が夕方早めに退勤させるなど、育児に配慮してほしい」と訴えている。

Posted by Naoko at 00:00 | EDIT | コメント (0) | 気になるニュース
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