【研究報告】妊娠中毒でDNA濃度上昇 血中で、早期診断の可能性
高血圧や体のむくみが起きる妊娠中毒症の妊婦は、血液から検出されるDNAの濃度が正常値の約4倍に上昇することが、関沢明彦昭和大講師らの研究で16日までに分かった。
濃度上昇は症状が出る前から起きており、妊娠中毒症の早期発見に使える可能性がある。同講師は「食生活改善などを早く指導したり、安全に出産するのに適切な時期を選んだりするのに役立つ。簡易検査法として開発したい」と話している。
同講師らは、妊娠中毒症の妊婦約40人と正常な約160人で、血液中に含まれる妊婦と胎児の総DNA濃度を比べた。すると、同症では平均して正常な妊婦の約4倍に達した。
発症前に採血していた血液をさかのぼって調べた研究では、DNA濃度で発症を半分近い確率で予測できることが分かった。発症前の妊娠約5カ月で濃度は既に約2倍になり、時間経過とともに高くなっていた。
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