【医療ミス】帝王切開ミスで出血性ショック死…町立軽井沢病院
長野県軽井沢町の町立軽井沢病院で昨年10月、同町内の女性(32)が帝王切開で男児を出産後、出血性ショックで死亡していたことが23日、わかった。
女性は出産後、集中治療室(ICU)に入っていたが、担当医は処置を看護師に任せて帰宅しており、遺族側は「出血に気付かず放置したミスが原因」として担当医を業務上過失致死容疑で刑事告発するほか、町側に損害賠償請求訴訟を起こす考え。
遺族と病院によると、女性は昨年9月24日に入院。10月2日ごろから陣痛が始まったが、自然分べんで生まれなかったため、同4日夕に帝王切開で出産した。出産後、ICUに入ったが、担当医は、頻脈や低血圧を抑える翌朝までの処置を看護師らに指示した後、帰宅した。病院側は「母子ともに健康」と家族に伝えたという。
その後同日夜に女性の容体が急変、看護師の連絡で担当医が自宅から駆け付けたが、女性はすでに心臓が停止していた。担当医は心臓マッサージなどでいったん蘇生(そせい)させた後、女性を同県臼田町の別の病院に搬送したが、女性は5日未明に死亡した。
同病院で病理解剖したところ、女性の死因は、子宮の縫合部分からの大量出血に伴う出血性ショックだった。遺族は、同病院の医師から「あと2時間早ければ助かった」と言われたという。
軽井沢町の佐藤雅義町長は「亡くなった事実を厳粛に受け止め、誠意をもって対応したい」と話している。
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