【研究報告】へその緒からPCB検出 母から子に入り込む
新生児のへその緒や母親の血液から有害化学物質のポリ塩化ビフェニール(PCB)が検出されたとする調査結果を、千葉大医学部の森千里教授と大学院生の大森万里子さんらが、東京都内で開催中の日本産科婦人科学会で13日、発表する。
妊娠中の母から子にPCBが入り込んでいることを示す結果。森教授は「心配がいらない低濃度だが、胎児の安全基準はない。PCBが免疫機能低下や注意欠陥多動性障害(ADHD)などの神経系疾患を起こすとの報告もあり、継続調査が必要」と話している。
2000年から03年にかけ、新生児と母の56組を調べ、すべてからPCBを検出。このうち25組(母親の平均年齢32歳)を詳しく分析した。PCB濃度は、へその緒では脂肪1グラム当たり14−160ナノグラム(ナノは10億分の1)、母の血液では同23−160ナノグラムだった。
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