2004年06月05日

《秋田県》10代の人工妊娠中絶率高く、指導マニュアル刊行


 ◇正しい性の知識学んで−−小中高教諭、保護者向け
 県内の産婦人科医らが小中学校と高校の教諭や保護者向けの性教育指導マニュアル「すこやかな心と体の性の成長をめざして」=写真=を刊行した。本県は10代の人工妊娠中絶率が全国6位(02年度)と高く、性に関する正しい知識を広めるための試み。教育者用のマニュアルは全国でも例がない。若者の間でまん延する性感染症を写真などで詳しく解説している。
 日本産科婦人科学会秋田地方部会(会長、田中俊誠・秋田大医学部教授)の医師らが1年間かけて作成。県教委の依頼で99年から3年間、県内全高校で実施した「性教育講座」で感じた教育現場の課題や、産婦人科を訪れる若者の診察経験を生かした。マニュアルは県教委を通じて県内すべての中学、高校に配布される。
 5章構成で、妊娠の仕組みやコンドームの装着手順ほか避妊法などを写真やイラストで分かりやすく説明。性感染症については、クラミジアや淋(りん)病、エイズなどあらゆる種類の症状や予防法が具体的に書かれている。
 県内の10代(15〜19歳)の人工中絶率は、02年度が約1・8%(全国平均約1・3%)で6位など、常に全国で上位。高校生の性行為体験者の割合も50%近い。
 田中教授は「性行為をするなという『純潔教育』はもはや限界で、今後は『望まない妊娠』を防ぐための指導が必要。家庭で性について話し合うために、親たちにも読んでほしい」と話す。
 マニュアルはA4判、68ページ。スライド映写用のCD―ROM付きで2000円(税込み)。問い合わせは電話018・834・1111日本産科婦人科学会秋田地方部会事務局。

Posted by Naoko at 00:00 | EDIT | コメント (0) | 気になるニュース
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