2004年06月11日

【命名】檎・苺OK、屍・呪も!…人名用漢字に578字追加案


 法制審議会(法相の諮問機関)人名用漢字部会は11日、子供の名前に使える漢字を新たに578字追加し、現在の2232字から計2810字に拡大する「人名用漢字の範囲見直し案」をまとめた。

 今後、同案に対する国民の意見をインターネットで受け付ける。その上で最終決定し、9月に法相に答申する。これを受け法務省は、人名用漢字を定めた戸籍法施行規則(省令)を改正する。早ければ9月下旬にも新たな漢字が使用可能となる見通しだ。意見の受け付けは、11日から7月9日まで、法務省のホームページ(http://www.moj.go.jp/)で行う。

 追加された主な字は、「桔」「梗」「撫」「苺」など。今秋以降は、これまでに認められている漢字との組み合わせを含め、「桔梗(ききょう)」「撫子(なでしこ)」「林檎(りんご)」などの名前も誕生しそうだ。

 見直し案はJIS(日本工業規格)漢字第1水準(一般日本語表記用漢字。計2965字)のうち、人名用ではない771字から、出版物(月刊誌や単行本など385冊)の漢字出現頻度数調査(文化庁調査、2000年作成)で頻度の高い上位521字を「常用平易」と認めて追加。さらに、人名用には40字しか含まれていないJIS漢字第2水準(個別分野用漢字。計3390字)以下の中から、全国の市区町村からの要望などを重視して57字を「常用平易」として選定した。

 追加される漢字の中には、「糞」「屍」「呪」など人名にふさわしくない漢字も含まれている。この点について、法制審では「専ら当該漢字が『常用平易』と認められるか否かの観点から選定を行った。漢字の意味(人名にふさわしいか否か)については一切考慮しなかった」としている。人名用漢字を巡っては、野沢法相が今年2月、法制審に見直しを諮問していた。

 ◆人名用漢字=名前に使える字。戸籍法は人名用漢字について「子の名には、常用平易な文字を用いなければならない」と定めている。

 具体的には、同法施行規則で〈1〉常用漢字(1945字)〈2〉同規則別表に掲げる漢字〈3〉カタカナまたはひらがな――としている。

 今回の見直し案は〈2〉に関するもので、原案通り決定すれば、〈2〉は865字に拡大する。JIS漢字は第1水準から第4水準まであり、常用漢字はすべて第1水準に含まれている。

Posted by Naoko at 00:00 | EDIT | コメント (0) | 気になるニュース
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