2004年03月12日

【研究発表】母乳の免疫物質 出産3日目以降急増 九大・医師らが確認


 九州大医学部小児科の長友太郎医師らは、母乳に含まれる免疫物質「オステオポンチン」が、出産三日目以降の母乳で急激に増えることを確認した。母乳に含まれる免疫物質の多くは出産から数日たつと減少するため、長友医師は「初乳以降の母乳にも高い免疫機能があり、乳児の感染症予防に母乳が長期間、効果があることを証明できる可能性がある」としている。十三日、福岡市で開かれる福岡県看護協会の助産師研修会で報告する。

 調査は、二〇〇一―〇三年に実施。約百人分の母乳を解析したところ、オステオポンチンは出産数日目の母乳から急増し、一週間目以降は極めて高い濃度で推移することが判明。出産一カ月目の母乳には、初乳(出産三日以内)の約三百倍含まれていた。出産一年目の母乳でも、濃度の高さは維持されていた。

 オステオポンチンは、細胞の分化や増殖にも関与する「サイトカイン」という情報伝達物質の一つ。免疫の調整など多機能な働きがあることが分かっている。

 長友医師は「濃度が高まる理由や効果について今後の研究で明らかにしたい」としている。

Posted by Naoko at 00:00 | EDIT | コメント (0) | 気になるニュース
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